「相談」と「コーチング」どこが決定的に違う?

決断コーチの井上由紀です。

コーチングという言葉も、ずいぶんと
世間一般に浸透してきた気がしますが、
「コーチングって、何なの?」という点に関しては
今だに漠然、混沌としている気がします。

わたし自身、コーチングとは結局なんなのか
長年に渡って追求してきました。
その結果、自分なりに辿り着いた結論が

「自分との対話を、専門家(コーチ)の介入によって、より効果的に深める体験」。

さらに言えば、その中でもわたしは

「自分との対話を深めたい人を、安全かつ刺激的に、サポートする」

コーチでありたい、と思っています。

そんなコーチングですが、
一般的な相談とは何が違うのか
本質的なところをもう少し、考えてみたいと思います。

「相談」の定義

コーチングと相談、何が違うの?
ということを語るため、まずは
「相談って、何ぞや?」
というところから見てみましょう。

Google 辞書によると

どうすればよいかなどについて、意見を述べ合ったり、意見を述べてもらったりして考えること。

https://www.google.com 「相談 とは」で検索

また、英語では

1. consultation(コンサルテーション)
2. discussion(ディスカッション)

となっています。

では、コンサルテーションとは何かというと

相談。協議。専門家の診断や鑑定を受けること。

https://kotobank.jp デジタル大辞泉より

つまり、一般的に「相談」というと
「何らかの見識を持った誰かに、意見をもらう」
という意図があると言えます。

「意見をもらう」

大事なので、繰り返しましたよ。

意見というのは、その人その人の考え。
自分の考えを聞いてもらって、
相手の考えも聞かせてほしい。
それが「相談」です。

コンサルタントというのは、
より専門的で信頼のおける意見を期待できる
相談相手、ということになります。

コーチは「意見」を言わない

コーチングがよく分からない、
効果を感じられない、という場合
一番多いのではないかと思うのが

「セッションを受けたけど、何の解決策も得られなかった」

それは、実は「想定内」とも言えます。
なぜならば、コーチは原則として
コーチングを受けている方に対して
自分の意見は言わないからです。

「相談」に来ている人は
潜在的に「意見」を求めているので、
コーチが具体的にこうしたら、ああしたら、と
意見してくれないと、物足りなく感じます。

しかし、そもそもコーチングとは
そういうものなのです。

じゃ、何のためのコーチング?

意見をもらえないなら、相談する意味ないよ。
そう思う方もいらっしゃるかもしれません。

では、なぜ人は高いお金を払って
コーチングを受けるのでしょうか?

ここまで見て来て分かるように
相談は、自分ではない誰かとの「会話」です。
しかし、コーチングは基本的に
自分自身との「対話」になるのです。

だから、コーチングセッションの中で
「意見」がもらえる相手は
対話している「自分自身」だけ。

もちろんコーチからも、事実ベースで
「こういう風に見えますよ、聞こえますよ」
「一般的なセオリーはこうですね」
などのフィードバックはもらえます。

しかし、それをどう解釈し
「意見」としてまとめあげるかは、
コーチではなく、あなた次第。

ですので、のらりくらりと
質問ばかりしてくるコーチに

「それが分からないから困ってるんだよ」

というフラストレーションは
少なからず、皆さん体験されるはずです。

でも。

そのフラストレーションを知りながらも
コーチは「もっと考えてみて~」と
追い打ちを掛けます。

つまり、あなたの脳みそ(だけではないですが)を
限界まで、いえ
自分で思っている「限界」を越えるところまで
後押しするのが、コーチの仕事。

ただし、人はロボットではありません。
むやみやたらに押せば、壊れてしまいます。

なので、コーチはセッションの間じゅう
クライアントさんの状態を五感を使って
全身で感じ取りながら、

「ここまでは、押せるかな?」

というラインを見極めつつ
次の一手を繰り出しているのです。

このように、コーチングは受ける側にとっても
「相談」より遥かに難易度の高い時間となります。

その反面、自分という
何をするにしても主体となるものが
より強く、深く、大きく
より早く、成長できるようになります。

テニスで言えば、一人で悶々と悩む時間は
孤独に壁打ち練習をしているようなものです。

「相談」はトレーナーの所に行って
指導を受けながらスキルを学ぶ感じ。

「コーチング」は、試合です。

自分が打った球を相手が打ち返す。
それをまた必死に打ち返す中で
練習では出なかった力を発揮し、自分の可能性に気づく。

また、自分の改善余地や
具体的な改善ポイントに気づく。

そんなイメージでしょうか。

自分を信じたい人に、コーチング

いろいろと、人に相談しているが
なかなか物事が上手く行かないのであれば、
ちょっと考えてみてほしいのです。

人の意見を聞いたり勉強したりして
それを「どのように使うか」
これを決めて、実行するのは、誰でしょうか。

それは、あなた自身です。

そのあなた自身が、もしも
自分のことをよく分かっていなかったとしたら
どうなるでしょうか。

本当はMacのOSを持っているのに
Windowsのソフトの話を聞いてきて
いいらしい、とインストールしても
思うような結果にはなりませんよね。

スマホでいろんな機能が使えるのに
「電話だ」とだけ思っていたら
ものすごくコスパの悪い通話機になります。

何をするにも、自分が主体である。
その自分を、もっとよく知って
未知の可能性を具体的な形にしたい。

そんな方にこそ、コーチングは有効だと思っています。



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